デイサービスでは、室内で行うレクの他、外出レクも行うことがあります。
その目的とはどういったものなのでしょうか。
今回は、デイサービスでの外出レクの目的と、外出先を紹介していきます。
デイサービスでの外出レクの目的
デイサービスでの外出レクは、事前に通所介護計画に外出を盛り込んだ上で、以下のような内容を目的として実施されています。
介護予防
介護予防は、介護が必要な状態にならないよう、生活の質(QOL)の向上や、現在の日常生活の維持ができるよう対策をしていきます。
その中で外出レクでは、歩行や体調管理の不安から、どうしても引きこもりがちになってしまうご利用者の皆様が、心身ともに機能が低下するのを防ぐことを目的の一つとしています。
機能訓練
外出先での歩行や、車の乗降、地域行事で踊りに参加するなどは、機能訓練としての役割があります。
いつもと違った場所・景色に気分が上がり、ご利用者様が転倒するリスクなどもありますので、注意深くサポートすることが大切ですね。
生活意欲の向上
社会とのつながりを感じられる機会を作ることも、外出レクの目的の一つです。
普段一人で生活していたり、少しずつ身体機能が低下してくる不安から、ふさぎ込みがちになるご利用者様もいらっしゃいます。
デイサービスに通うだけでなく、公園で他の方と話したり、地域行事を楽しんだりと、季節や空気を感じ五感を刺激することは、生活意欲の向上につながります。
デイサービスでの外出レクの外出先
外出先は、主に公園や鑑賞施設、買い物、地域行事への参加などがあります。
外出先①:公園や植物鑑賞
春のお花見や、秋の紅葉の時期などは、園内が整備・舗装されている公園で、お花見や紅葉狩りをします。
また、牡丹・つつじ・藤・チューリップ・バラなど、期間限定で公開されているフラワーパークに行くこともあります。
ご利用者様は、皆さん「きれいだね~」と言って柔らかい笑顔を見せてくれますよ。
こういった植物鑑賞ができる場所は、車いすトイレがあることが多いので、利用しやすいですね。
外の空気と景色で、ご利用者様が開放的な気持ちで過ごせる良い機会になります。
外出先②:買い物
デイサービスのご利用者様は、比較的介護度が低い方が多いとはいえ、普段はなかなかご自分で買い物に行ける方は少ないものです。
そんなご利用者様にとって、買いたいものを自分で選んで買い物ができる外出レクは、非常に喜ばれますよ。
行先は近所のスーパーや産地直売所などで、車いすでも通れる通路のある店舗を選択しましょう。
外出先③:地域行事への参加
地域の夏祭りや盆踊り大会などに参加することも、ご使用者様にとってとても良い刺激になり、楽しい思い出を作ることができます。
盆踊り大会などは、浴衣を着用していただいたり、うちわを用意すると、より気分が高まります。
うちわは、事前に工作レクで制作していただくと良いですね。
なお、夏の行事の場合は、熱中症や、浴衣の裾に引っかかったりするなどの転倒のリスクも考慮しながら、しっかり見守る必要があります。
まとめ
外出レクは、事前に通所介護計画に盛り込む必要がありますが、ご利用者様にとっては、開放的な気持ちで過ごせたり、非日常的な時間を過ごすことが良い刺激になります。
ご利用者様が楽しく参加できるよう、移動や歩行など、より安全に配慮しながら外出レクを行えるといいですね。